軽トラック(軽トラ)のタイヤ交換について、詳しく解説します。
自分で交換する際の手順や注意点、適切なタイヤの選び方、交換時期の目安、業者に依頼する場合の費用なども含めて説明します。
目次
軽トラのタイヤ交換の基本
軽トラックのタイヤは、一般的な乗用車よりも耐荷重性能が重視されるため、規格や交換時のポイントが若干異なります。
基本的には乗用車と同じ手順で交換できますが、使用用途(農作業・運搬・商用など)に応じた適切なタイヤ選びが重要です。
タイヤ交換の手順
必要な工具
軽トラのタイヤ交換には、以下の工具が必要です。
- クロスレンチまたはインパクトレンチ(ホイールナットを緩める)
- ジャッキ(車体を持ち上げる)
- ウマ(ジャッキスタンド)(安全確保のため)
- トルクレンチ(締め付けトルクの調整)
- 軍手または作業用グローブ(ケガ防止)
- エアゲージ(空気圧調整)
交換手順
安全な場所で作業準備
- 平坦な場所に停車し、サイドブレーキをかける。
- エンジンを切り、シフトレバーを「P(AT車)」または「1速(MT車)」に入れる。
- ホイールナットを少し緩める。(ジャッキアップする前に緩める)
ジャッキアップ
- ジャッキを指定のジャッキポイント(車のフレーム部分)にセットする。
- ゆっくりと車体を持ち上げる。(タイヤが地面から数センチ浮く程度)
タイヤを外す
- ホイールナットを完全に緩め、タイヤを外す。
- 取り外したタイヤは横に寝かせ、転がらないようにする。
新しいタイヤを取り付ける
- ホイールの取り付け面を確認し、異物やサビがあれば取り除く。
- ホイールを車軸に合わせて取り付ける。
- ホイールナットを仮締めする。(対角線上に締める)
ジャッキを下ろし、本締め
- ジャッキをゆっくり下ろし、車体を安定させる。
- トルクレンチを使い、規定トルクでホイールナットを本締めする。(一般的に90~110Nm)
空気圧の調整
- 交換したタイヤの空気圧をエアゲージで確認し、適正値(2.5~3.0kgf/cm²程度)に調整する。
最終チェック
- ナットが確実に締められているか、空気圧が適正かを確認する。
- 数km走行後、ナットの増し締めを行う。
軽トラの適切なタイヤ選び
軽トラのタイヤを選ぶ際は、次のポイントを考慮します。
タイヤサイズ
- 軽トラの標準タイヤサイズは 145/80R12 80/78Nなどが一般的。
- タイヤ側面に表記されているサイズを確認する。
タイヤの種類
タイプ | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
バン・小型トラック用(LT規格) | 高耐荷重・強度重視 | 荷物を多く積む場合 |
スタッドレスタイヤ | 冬道や凍結路でのグリップ強化 | 雪道・冬季用 |
オールシーズンタイヤ | ある程度の雪道も対応可能 | 軽い雪道での使用も考慮する場合 |
交換時のタイヤメーカー
- 国産メーカー(ヨコハマ、ブリヂストン、ダンロップなど):耐久性が高い
- 海外メーカー(ハンコック、ナンカン、クムホなど):コスト重視
タイヤ交換の時期と交換サイン
交換時期の目安
一般的に 3~5年が交換目安ですが、以下の状態なら即交換が必要です。
交換のサイン
- スリップサインが出ている(溝の深さが1.6mm以下)
- タイヤにヒビ割れがある
- 空気圧を入れてもすぐ減る
- 片減りや偏摩耗がひどい
- 使用年数が5年以上経過
自分で交換 vs 業者依頼
自分で交換 | 業者依頼 | |
---|---|---|
費用 | 無料(工具があれば) | 2,000~5,000円(1台分) |
時間 | 約30分~1時間 | 約30分 |
安全性 | 自分の技術次第 | プロが確実に作業 |
手間 | 必要(工具準備・片付け) | 楽 |
タイヤ交換の経験がない場合や、大量に荷物を積む軽トラなら 業者に依頼するのが安心です。
交換後のタイヤの処分方法
不要なタイヤは以下の方法で処分できます。
- カーショップやタイヤ販売店に引き取ってもらう(300~500円/本)
- 自治体の廃棄物処理場に持ち込む(無料~数百円)
- リサイクル業者に売る(状態が良ければ売れる)
まとめ
- 軽トラのタイヤ交換は自分で可能 だが、作業ミスを防ぐため正しい手順を守る。
- 交換時期は3~5年、またはスリップサインが出たら交換。
- タイヤ選びは用途に応じて、耐荷重や走行条件を考慮する。
- 不安があるなら業者依頼が無難(2,000~5,000円程度)。
- 古いタイヤは適切に処分する。
適切なタイヤ交換で、安全で快適な軽トラ運転をしましょう。