軽トラにスーパーチャージャーを後付けできるのか

軽トラ,イメージ

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軽トラック(軽トラ)にスーパーチャージャーを後付けすることは技術的には可能ですが、多くの課題や制約があります。

以下の点を詳しく解説します。

目次

軽トラにスーパーチャージャーを後付けすることは可能か?

スーパーチャージャー(SC)はエンジンの吸気を強制的に圧縮し、出力を向上させる装置です。

後付けすることは可能ですが、以下の要素を考慮する必要があります。

適合するスーパーチャージャーの選定

軽トラックのエンジンは排気量が660ccと小さく、基本的にNA(自然吸気)エンジンが多いため、大型のスーパーチャージャーを取り付けると過給圧が高すぎてエンジンに負担がかかります。

適切なスーパーチャージャーの種類としては以下が考えられます。

  • ルーツ式(低回転でも過給効果が得られるが効率は低め)
  • リショルム式(ルーツ式よりも効率が良く、軽トラ向け)
  • 遠心式(高回転域で過給圧が上がるが、低回転では効果が薄い)

過去にスズキのキャリイやダイハツのハイゼットに純正のスーパーチャージャーモデルが存在したことがあり、それらのスーパーチャージャーを流用することも選択肢の一つです。

2. 取り付けに必要な部品と作業

スーパーチャージャーを後付けする場合、以下の部品や改造が必要になります。

主要パーツ

  • スーパーチャージャー本体(中古や流用でもOK)
  • ブラケット(取り付け金具)(エンジンの形状に合わせて作成が必要)
  • プーリー&ベルト(エンジン回転をスーパーチャージャーに伝えるため)
  • インタークーラー(推奨)(吸気温度を下げて効率を上げる)
  • 強化燃料ポンプ・インジェクター(燃料供給量を増やすため)
  • エンジン制御(ECUの調整または社外ECU導入)(空燃比や点火タイミングの最適化)

取り付け作業

  1. スーパーチャージャーの設置位置を決める
    • 軽トラのエンジンルームは狭いため、設置スペースの確保が重要。
    • ブラケットをワンオフで作成する場合、フレームの干渉を避ける必要がある。
  2. プーリー&ベルトの調整
    • クランクプーリーにSC用のプーリーを追加する必要がある。
    • ベルトの長さや張力調整が必要。
  3. インタークーラーの設置(必要に応じて)
    • 軽トラはフロントエンジンではないため、前方に空気取り入れ口を設置するか、インタークーラーをリア側に配置する。
  4. 燃料系の調整
    • 空燃比を適正にするために、燃料ポンプとインジェクターの強化が必要。
    • 燃圧調整も必要になる場合がある。
  5. ECUのチューニング(最重要)
    • ノーマルECUのままでは適切な燃料噴射や点火タイミングが得られず、エンジンに負担がかかる。
    • ECUの書き換えができない場合、燃調コントローラーやサブコンを導入する。

法律・車検・公道走行について

スーパーチャージャーを後付けする際、以下の点に注意しないと公道走行ができなくなる可能性があります。

構造変更申請が必要

  • スーパーチャージャーを後付けすると「原動機の変更」に該当するため、陸運局で構造変更検査を受ける必要があります。
  • 過去にスーパーチャージャー付きの同型車両が存在する場合、適合性を証明できれば比較的スムーズに通ることも。

排ガス規制のクリア

  • 適合しない排ガスが出ると車検に通らないため、触媒や排ガス検査の対応が必要になる。
  • ECUの調整が適切でないと、排ガス規制をクリアできない可能性がある。

騒音規制

  • 過給機付きエンジンは吸気音やエキゾーストノートが大きくなるため、音量が規制値を超えると車検に通らない。
  • 吸気ダクトの工夫やマフラーの消音対策が必要になる場合がある。

メリット・デメリット

メリット

出力アップ

  • 660ccのエンジンでもパワーアップし、荷物を積んでの登坂や高速道路走行が楽になる。
  • トルクが増し、発進や加速が向上。

ターボよりも低回転向き

  • スーパーチャージャーは低回転から過給が効くため、実用的な走行がしやすい。

個性的なカスタム

  • 軽トラのカスタムとしては珍しく、注目を集める。

デメリット

エンジン負荷が増大

  • 軽トラのエンジンはもともとNA向けに設計されているため、耐久性の低下が懸念される。
  • 定期的なオイル管理やエンジン内部の強化(ピストンやコンロッドの交換)が必要になる可能性がある。

コストがかかる

  • スーパーチャージャー本体、ブラケット作成、燃料系、ECUチューニングなど、総額で20万〜50万円程度の費用がかかる場合がある。

燃費が悪化する

  • 過給がかかると燃料消費量が増えるため、軽トラの低燃費性が損なわれる。

まとめ

  • 技術的には可能だが、スペースや燃調の問題をクリアする必要がある。
  • 公道走行を考える場合、構造変更の申請や排ガス・騒音対策が必須。
  • エンジン負担が増えるため、定期的なメンテナンスや補強が必要。
  • 費用対効果を考えると、エンジンスワップ(例:K6Aターボエンジン載せ替え)も選択肢の一つ。

もし挑戦する場合、軽トラ専門のカスタムショップやエンジンチューニングが得意なショップに相談するのがベストです。

カーラッピングは、ぜひDerainにお任せください!

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