軽トラック(軽トラ)のリフトアップとは、サスペンションやボディを上げて車高を高くするカスタムのことです。
主にオフロード性能の向上、外観のドレスアップ、悪路走行の安定性向上などを目的として行われます。
目次
軽トラをリフトアップするメリット
悪路走行性能の向上
- 地上高(最低地上高)が上がることで、悪路や未舗装路での走行がしやすくなる。
- ぬかるみや雪道でもタイヤが埋まりにくくなる。
- フェンダークリアランスが広がり、大径タイヤの装着が可能になる。
外観のドレスアップ
- 見た目がワイルドで迫力のあるデザインになる。
- オフロード系のカスタム(MTタイヤ装着など)と組み合わせることで、さらに個性的なデザインに。
視認性・運転のしやすさの向上
- 視線が高くなるため、周囲の視認性が良くなり運転しやすくなる。
- フロントバンパーやフレームが高くなることで、多少の障害物なら乗り越えやすい。
積載時のバランス向上(場合による)
- リアの車高が高くなることで、積載時の沈み込みが緩和されることも。
- ただし、バランスを考えないと走行安定性が悪化するため注意が必要。
軽トラのリフトアップ方法と種類
サスペンションリフト(スプリング or ショック交換)
サスペンションを変更することで車高を上げる方法。
- リフトアップスプリングの装着
- 純正より長いスプリングを装着し、車高を上げる。
- 2インチ(約5cm)程度のリフトアップが可能。
- 乗り心地に影響が出る可能性がある。
- ショックアブソーバーの変更
- ロングストロークのショックを入れることでリフトアップする。
- 走破性や乗り心地も改善されるが、価格がやや高め。
メリット
走行安定性を維持しやすい
乗り心地の変化が少ない(適切なショックを選べば)
バランスが良いリフトアップが可能
デメリット
コストが高くなりがち
サスペンションの調整が必要
ボディリフト(ボディリフトアップキット装着)
- フレームとボディの間にスペーサーを挟み、ボディだけを持ち上げる方法。
- 駆動系に影響を与えないため、足回りのセッティングを変えずにリフトアップできる。
- 2~3インチ(約5~7cm)程度のリフトアップが可能。
メリット
サスペンションの変更不要(乗り心地への影響が少ない)
タイヤを大きくしてもハンドルの切れ角を確保しやすい
デメリット
ボディとフレームの間に隙間ができるため、見た目のバランスが悪くなることも
シフトレバーやブレーキホースの延長が必要になる場合がある
スペーサーリフト(簡易リフトアップ)
- フロントストラットやリアリーフスプリングの取り付け部にスペーサーを挟んで車高を上げる。
- 比較的安価で手軽にリフトアップできる。
- 1~2インチ(約2.5~5cm)程度のリフトアップが可能。
メリット
コストが安い(1~2万円程度で可能)
取り付けが簡単(DIYでも可能な場合あり)
デメリット
走行安定性が悪くなることがある
足回りの負担が増えるため耐久性に注意
リフトアップにおける注意点
構造変更が必要な場合がある
- 40mm(約4cm)以上のリフトアップを行う場合は、陸運局での「構造変更申請」が必要になる。
- 申請しないと車検に通らなくなる可能性があるので要注意。
- 一般的に1~2インチ(約2.5~5cm)のリフトアップなら、構造変更不要なことが多い(ただし、地域や車種によって異なるので確認が必要)。
走行安定性が低下するリスク
- 車高を上げることで重心が高くなり、カーブ時や高速走行時に不安定になることがある。
- タイヤを適切に選ばないと乗り心地が悪化する可能性がある。
- リフトアップ後はアライメント調整を行い、ハンドルのブレや偏摩耗を防ぐ必要がある。
ブレーキや駆動系に負担がかかる
- 大径タイヤを装着すると、ブレーキの制動距離が伸びる可能性がある。
- エンジンやミッションへの負担が増え、燃費が悪化することがある。
リフトアップ後のおすすめカスタム
大径タイヤ(オフロードタイヤ)
- 145R12から165R14などのサイズアップが可能。
- マッドテレーン(MT)タイヤを装着すれば、オフロード走行がより快適に。
- ただし、タイヤの外径を大きくしすぎるとスピードメーターの誤差が発生するため注意。
アンダーガードの装着
- 悪路を走る場合、オイルパンやデフを保護するためのスキッドプレートを装着すると安心。
バンパー&フェンダー加工
- 大径タイヤを履く場合、フェンダーやバンパーをカットして干渉を防ぐことがある。
- 社外品のリフトアップバンパーを装着するのも人気。
おすすめの軽トラリフトアップキット
- TANABE DEVIDE UP210(スプリングタイプ)
- APIO ジムニーリフトアップキット(スズキキャリー向け)
- PRO-STAFF A-LIFT KIT(スペーサーリフトタイプ)
- GIBSON リフトアップキット(DA63T系など)
まとめ
軽トラのリフトアップは、悪路走行性能を向上させたり、見た目をカスタムしたりするために人気の改造です。
ただし、安全性や法規制を守ることが大切です。
リフトアップの方法には「サスペンションリフト」「ボディリフト」「スペーサーリフト」などがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
目的や予算に応じた方法を選び、適切なカスタムを行いましょう。