軽トラック(軽トラ)をパネルバン仕様に後付けすることは、荷物の保護や防犯性の向上、雨風を防ぐなどのメリットがあります。
ここでは、後付け方法や種類、注意点について詳しく解説します。
目次
軽トラのパネルバン後付け方法
軽トラをパネルバン化する方法は主に以下の3つです。
荷台にパネルバンキットを取り付ける
- 概要
軽トラックの荷台に専用のパネルバンキットを取り付ける方法。アルミ製やFRP製のキットが販売されており、DIYで取り付け可能なものもあります。 - メリット
- 工具があればDIYで取り付けられる(難易度は中程度)
- 比較的コストを抑えられる
- 必要に応じて取り外し可能
- デメリット
- 耐久性はメーカー純正より劣ることがある
- 防水性や密閉性は構造による
- おすすめのメーカー・商品例
- 「軽パネルバン」キット(アルミ製・FRP製)
- 市販の簡易パネルシェル(DIYキット)
パネルバン専門業者に依頼する
- 概要
パネルバンの架装を専門に行っている業者に軽トラを持ち込んで取り付けてもらう方法。自作より精度が高く、強度や密閉性も向上します。 - メリット
- プロが施工するので品質が安定する
- 密閉性・耐久性に優れる
- オーダーメイドも可能
- デメリット
- 費用が高い(20万~60万円程度)
- 施工に時間がかかる場合がある
- おすすめの業者例
- 軽トラック架装専門業者(トランテックス、藤井自動車工業 など)
中古のパネルバンを購入して載せ替える
- 概要
既にパネルバン仕様になっている中古軽トラを購入し、そのパネル部分を自分の軽トラに移植する方法。 - メリット
- コストが安い場合がある(中古品次第)
- すでに完成しているため、取り付けが楽
- デメリット
- パネルの状態によっては修理が必要
- 取り付けの適合性に注意
パネルバンの種類と特徴
パネルバンには以下の種類があり、それぞれ特性が異なります。
種類 | 材質 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
アルミ製パネルバン | アルミ | 軽量で耐久性が高い | 錆びにくい・軽い | 保温性が低い |
FRP製パネルバン | FRP(繊維強化プラスチック) | 断熱性が高い | 断熱・防音に優れる | 重量が増える |
スチール製パネルバン | スチール | 強度が高い | 衝撃に強い | 錆びやすい・重い |
木製(DIY向け) | 木材 | 自作向け | 自由に作れる | 耐久性が低い・重い |
使用用途に応じて最適なものを選ぶのが重要です。
パネルバン後付け時の注意点
車両のバランスと重量
パネルバンを取り付けることで車両の重量が増し、重心も高くなるため、以下の点に注意が必要です。
- 最大積載量の確認(軽トラの最大積載量は通常350kgまで)
- 重心が高くなりカーブ時の安定性が低下する
- 燃費が悪化する可能性
法的な規制と車検
パネルバンの後付けは、車検や道路交通法に影響を及ぼす可能性があるため、以下の点を確認しましょう。
- 車検適合性の確認
- 高さ制限(軽トラの車高を超える改造はNG)
- 幅の変更は「改造申請」が必要な場合がある
- ナンバーの変更が必要か
- 「軽貨物(黒ナンバー)」として登録が必要な場合がある
防水性・断熱性の確保
荷物を濡らさないためにも、パネルの接合部には防水処理を施すことが重要です。
- シーリング材(コーキング)を使用
- 防水シートの追加
- 断熱材を入れる(特にFRP製の場合)
盗難・セキュリティ対策
パネルバンにすると荷物が隠れるため、盗難対策も必要になります。
- 南京錠付きの施錠機構を追加
- 防犯カメラ・アラームを設置
コスト比較
後付けパネルバンの種類別に、大まかな費用をまとめました。
方法 | 費用目安 | 工賃 | 特徴 |
---|---|---|---|
DIY(キット使用) | 10万~30万円 | なし | 比較的安く自作可能 |
専門業者に依頼 | 20万~60万円 | あり | 高品質な仕上がり |
中古品を移植 | 10万~40万円 | なし~あり | 状態次第で安く済む |
まとめ
軽トラのパネルバン化は、用途に応じて方法を選ぶことが重要です。
- コストを抑えたいなら「DIYキット」
- 品質を重視するなら「専門業者依頼」
- 安価に済ませるなら「中古品を活用」
また、車検適合や積載量制限を確認し、安全に配慮して取り付けましょう。
特に、防水・防犯対策をしっかり行うことで、より快適に使用できます。