結論から伝えますと軽トラックに軽油を入れることは基本的にNGです。
軽トラック(軽自動車のトラック)にはガソリン車とディーゼル車があるため、車種によって異なります。
しかし、日本国内で一般的に販売されている軽トラはガソリンエンジンが主流であり、その場合、軽油を入れるとエンジンが故障する原因になります。
「軽トラ」と「軽油」の混同に注意!
軽トラックは「軽自動車」規格のトラックを指し、一方の「軽油」はディーゼル車用の燃料です。
名前が似ているため混同しがちですが、ほとんどの軽トラはガソリン車のため、軽油を入れるのは間違いです。
軽トラに軽油を入れたらどうなるのか?
もしガソリンエンジンの軽トラックに軽油を誤って給油した場合、以下のトラブルが発生します。
エンジンが正常に動作しなくなる
軽油はディーゼルエンジン用の燃料であり、ガソリンより粘度が高く、着火特性が異なります。
ガソリンエンジンは火花点火方式(スパークプラグ)で動作しますが、軽油は圧縮着火方式を採用するディーゼルエンジン専用の燃料です。
そのため、ガソリンエンジンに軽油を入れると以下のような問題が発生します。
- エンジンがかからない
- かかってもすぐに停止する
- 黒煙が出る
- 燃焼不良を起こし、異音や振動が発生する
- エンジン内部にカーボンが蓄積し、故障する
燃料系統のトラブル
ガソリン車の燃料噴射装置や燃料ポンプは軽油に対応していないため、詰まりや故障の原因になります。
また、軽油にはガソリンには含まれない成分(パラフィンなど)が含まれているため、ガソリンエンジン内部で燃焼させるとススが発生しやすく、エンジンを傷める可能性があります。
修理費が高額になる
軽油を誤給油してしまった場合、燃料タンクや燃料ラインの洗浄が必要になります。
修理費は数万円~数十万円になることもあり、大きな出費につながります。
軽トラに軽油を入れてしまった場合の対処法
もし誤って軽油を入れてしまった場合、エンジンをかけずにすぐに対処することが重要です。
エンジンをかける前に対処する
- 絶対にエンジンをかけない!
→ エンジンをかけると燃料系統に軽油が回り、修理費用が増大します。 - ロードサービスや整備工場に連絡
→ 燃料タンクを洗浄して、適切な処理をしてもらう必要があります。
すでにエンジンをかけた場合
- 早めにエンジンを停止する
→ そのまま走行するとエンジン内部がダメージを受ける可能性が高くなります。 - 修理工場で燃料タンクと燃料ラインの清掃を依頼する
→ 走行距離やエンジンのダメージによっては修理費が高額になることも。
例外:ディーゼルエンジンの軽トラなら軽油OK
日本国内では非常に少ないですが、ディーゼルエンジンの軽トラックも存在します。
その場合は、当然ながら軽油が適切な燃料です。
しかし、ほとんどの軽トラ(スズキ・キャリイ、ダイハツ・ハイゼット、ホンダ・アクティなど)はガソリンエンジン搭載モデルなので注意が必要です。
確認方法
- 車検証の「燃料の種類」欄を見る →「ガソリン」ならガソリン、「軽油」なら軽油
- 給油口のラベルを見る →「無鉛レギュラーガソリン」などと書かれていればガソリン専用
- メーカーサイトや取扱説明書を確認する
まとめ
項目 | ガソリン車の軽トラ | ディーゼル車の軽トラ |
---|---|---|
燃料 | ガソリンのみ | 軽油のみ |
軽油を入れると? | エンジン不調、故障 | 問題なし |
ガソリンを入れると? | 問題なし | エンジン損傷の可能性 |
ほとんどの軽トラはガソリン車なので、軽油を入れると故障の原因になります。
誤って給油した場合は、すぐにエンジンを止め、専門の修理業者に相談しましょう。