トラックのブレーキオイル(ブレーキフルード)は、油圧ブレーキシステムの重要な要素で、ブレーキペダルを踏んだ力をホイールブレーキに伝える役割を果たします。
ブレーキオイルが不足したり劣化すると、制動力が低下し事故の原因となるため、定期的な点検が必要です。
以下では、トラックのブレーキオイルの場所と確認方法について詳しく解説します。
目次
ブレーキオイルのリザーバータンクの場所
トラックのブレーキオイルは、リザーバータンクに保管されています。
このタンクは、車両のエンジンルーム内に配置されているのが一般的です。
場所の目安
- 運転席の下
- トラックの構造によっては、運転席を上げた下部(キャブチルト)にエンジンやブレーキオイルのタンクが配置されています。
- キャブチルトを行う際は、車両の安全を確保して操作してください。
- エンジンルームの奥
- トラックの一部車種では、エンジンルーム内の運転席寄り、あるいは助手席寄りの奥にリザーバータンクが設置されています。
- 外部アクセス口
- 中型や大型トラックでは、キャブを持ち上げずに点検できるよう、車両側面やエンジンカバーに点検口が設置されていることがあります。
ブレーキオイルの確認方法
リザーバータンクを探す
- リザーバータンクは、通常、半透明で「MAX」「MIN」の目盛りがついています。
- キャップに「ブレーキオイル」や「DOT◯」と記載されていることが多いです。
オイル量の確認
- リザーバータンクの外側からオイルの量を目視で確認します。
- オイル量が「MIN(下限)」ラインを下回っていないか確認してください。
オイルの状態を確認
- オイルの色が透明または淡黄色の場合は良好ですが、黒ずんだり濁っている場合は交換が必要です。
- 劣化したブレーキオイルは、ブレーキ性能を低下させる恐れがあります。
ブレーキオイルの補充方法
必要なもの
- 適切な規格のブレーキオイル(例:DOT3、DOT4など)
- トラックの取扱説明書に記載された規格を使用します。
- 清潔な布やタオル
補充手順
- エンジンを停止
- エンジンを切り、安全な状態で作業を行います。
- リザーバータンクのキャップを外す
- タンクキャップを慎重に取り外します。内部にゴミや水が入らないよう注意します。
- オイルを補充
- 必要な量のブレーキオイルを補充します。「MAX」ラインを超えないように注意してください。
- キャップを閉める
- キャップをしっかり締めて密閉します。
- 作業後にブレーキペダルを確認
- ブレーキペダルの踏み心地や異常がないか確認します。
注意点
- 異常な減少の原因を調査
- ブレーキオイルが頻繁に減少する場合、ホースの破損やシリンダーの漏れなどのトラブルが考えられます。
- この場合は速やかに整備工場で点検を受けましょう。
- 適切なオイルを使用
- 適合しないオイルを使用すると、システム内部のゴム部品が劣化する可能性があります。
- ブレーキオイルは吸湿性が高い
- ブレーキオイルは空気中の水分を吸収しやすいため、開封後の長期間保存は避けてください。
まとめ
トラックのブレーキオイルのリザーバータンクは、運転席下やエンジンルーム内に配置されています。
オイル量や状態を定期的に確認し、不足や劣化が見られる場合は適切な規格のブレーキオイルで補充・交換しましょう。
安全な運行を維持するため、異常を感じた際は早急に整備工場で点検を受けることが大切です。