トラックのミラー(サイドミラー、補助ミラーなど)は、車両の周囲の安全確認に欠かせない装備です。
特に大型トラックでは死角が多いため、正しくミラーを調整することが重要です。
以下にトラックのミラーの種類と正しい合わせ方について詳しく説明します。
目次
トラックのミラーの種類
- サイドミラー(ドアミラー)
- 運転席側と助手席側に取り付けられているメインのミラー。
- 車両の側方と後方の状況を確認するために使用されます。
- 広角ミラー(補助ミラー)
- サイドミラーの下部や上部に取り付けられており、広範囲の視界を確保。
- 特に側面や後方の死角を補う役割があります。
- フロントアンダーミラー
- トラックのフロントガラスの上部またはボンネット部分に取り付けられているミラー。
- トラックの前方下部(死角部分)を確認できます。
- サイドアンダーミラー
- 助手席側の下部に設置され、車両の側面下部を確認するためのミラー。
- 歩行者や障害物の確認に役立ちます。
- リアミラー(バックミラー)
- 車両の後方を確認するためのミラー。
- 大型トラックでは室内に設置されている場合もあります。
- カメラシステム(補助装置)
- 最近のトラックには死角をカバーするカメラシステムが搭載されている場合があります。
ミラーの正しい合わせ方
サイドミラーの調整
- 運転席側(右側):
- ミラーの1/4~1/3程度にトラック本体が映るように調整します。
- 残りの部分で後方の車線とその周辺を確認できる角度に設定します。
- 運転席から見て、ミラーの下端が後方路面の一部を映す位置に調整すると、車両後方の安全確認がしやすくなります。
- 助手席側(左側):
- サイドミラーにはトラック本体が少し映る程度に調整し、広く道路の左側の状況を確認できるようにします。
- 車線の端や縁石が映る位置を意識すると、幅寄せや駐車がスムーズになります。
広角ミラーの調整
- サイドミラーで見えない死角を補うため、広い範囲を映すように調整します。
- 道路の端や、すぐ隣の車両や障害物が見えるようにします。
- 特に助手席側の広角ミラーは、トラックの左側の安全確認に不可欠です。
フロントアンダーミラーの調整
- トラックのフロント部分、特にボンネットや前輪付近の死角が見えるように設定します。
- ミラーの中心部に、トラックの前方地面が見えるように調整するのが一般的です。
サイドアンダーミラーの調整
- 車両の側面下部、特に助手席側の前輪付近やドア周辺が確認できる角度に合わせます。
- 歩行者や障害物が見えやすいように設定することが重要です。
リアミラーの調整
- トラック後方の荷台や車両全体の後ろが確認できるように設定します。
- 大型トラックの場合、ミラーだけで確認が難しい場合はバックモニターやカメラを活用します。
ミラー調整時のポイント
- 正しい座席ポジションの確保
- ミラー調整は必ず正しい運転姿勢を取った状態で行います。
- 座席を自分の体格に合った位置に調整した後にミラーを合わせるのが基本です。
- 死角を最小限にする
- トラックの特性上、どうしても死角が発生します。各ミラーを最大限活用して死角を減らすように意識します。
- 天候や荷物による影響を考慮
- 雨や汚れが付着すると視界が悪くなるため、定期的にミラーを清掃します。
- 荷物の積載状況によって後方視界が変化する場合があります。必要に応じて再調整しましょう。
- 出発前の確認
- 毎回運行前に全てのミラーが正しく調整されているかを確認します。
- 特に複数人でトラックを運転する場合、前のドライバーが設定したミラーのまま運転しないよう注意してください。
走行中の注意点
- ミラーを頻繁に確認し、周囲の状況を把握する癖をつけましょう。
- ミラーだけに頼らず、首を振って直接目視確認(「目視安全確認」)も行うことが重要です。
トラックのミラーを正しく調整することで、安全性が向上し、事故のリスクを大幅に減らすことができます。
特に初心者ドライバーや大型トラックを初めて運転する場合、プロの指導の下でミラーの調整方法を学ぶことをお勧めします。