トラックのデジタコ（デジタルタコグラフ）は、車両の運行記録をデジタルで記録・管理する装置です。
運転手の運転時間、休憩時間、速度、走行距離などを詳細に記録し、安全運転の管理や労務管理に活用されます。
以下では、デジタコの使い方や操作方法、注意点について詳しく説明します。
目次
デジタコの基本機能
デジタコの主な機能は、車両の運行データを正確に記録することです。
具体的には以下のデータを記録します。
- 運転時間: 運転の開始時間と終了時間を記録し、連続運転時間や休憩時間を管理します。
- 速度: 車両の走行速度をリアルタイムで記録し、速度違反の有無をチェックできます。
- 走行距離: 走行した距離を記録し、燃費管理や運行計画の作成に役立てます。
- エンジン稼働時間: エンジンの稼働時間を記録し、アイドリングの時間などを確認できます。
- 休憩・待機時間: 運転中の休憩や待機時間を記録し、法定の休憩時間の遵守を確認します。
デジタコの使い方
デジタコの使い方は機種によって多少異なりますが、基本的な操作手順は以下の通りです。
運転開始前の準備
- ドライバーカードの挿入: デジタコには個人情報を記録するためのドライバーカードを挿入します。カードの挿入方法は機種によって異なりますが、挿入口にカードを入れると自動で読み取られます。
- 運行前点検: デジタコを起動し、正常に動作しているか確認します。デジタコの画面でエラー表示がないことを確認し、日付・時刻が正確であるかチェックします。
運行中の操作
- モードの設定: デジタコには運転モード、休憩モード、待機モードなどがあり、運転中に適切なモードを選択する必要があります。運転を開始するときは「運転モード」に設定し、休憩時には「休憩モード」に切り替えます。
- リアルタイムのデータ確認: デジタコの画面でリアルタイムの速度、運転時間、走行距離などを確認できます。運転中に安全運転を心がけるための参考にしましょう。
運転終了後の操作
- データの保存: 運転が終了したら、デジタコに記録されたデータを保存します。多くのデジタコは自動的にデータを記録・保存しますが、必要に応じて手動で保存操作を行います。
- ドライバーカードの取り出し: 運転終了後、ドライバーカードをデジタコから取り出します。カードには運行データが保存されているため、会社の運行管理者に提出します。
- データの転送・分析: デジタコのデータは、専用のソフトウェアを使用してパソコンに転送し、運行管理や労務管理に活用します。運行データを分析することで、効率的な運行計画の作成や安全運転の徹底が可能です。
デジタコの活用と注意点
活用方法
- 運行管理: デジタコのデータを活用することで、運転手の運転時間を正確に把握し、過労運転を防止することができます。また、走行ルートや速度の分析により、燃費の改善や効率的な運行計画の策定にも役立ちます。
- 安全運転の指導: デジタコの記録をもとに、運転手に対する安全運転指導を行うことができます。速度違反や急ブレーキの頻度を確認し、改善点を指導します。
- 法令遵守: デジタコの導入は法令遵守の一環としても重要です。特に運転時間や休憩時間の記録を適切に管理し、労働基準法の遵守を徹底することが求められます。
注意点
- 定期的な点検: デジタコは精密な機器であるため、定期的な点検とメンテナンスが必要です。不具合があると正確なデータが記録できないため、点検を怠らないようにしましょう。
- データのバックアップ: デジタコのデータは重要な記録であるため、定期的にバックアップを取ることが推奨されます。データの紛失を防ぐためにも、データの管理は徹底しましょう。
- ドライバーの教育: デジタコの操作方法やデータの重要性について、運転手に十分な教育を行うことが必要です。適切な操作を行わないと、記録データに誤りが生じる可能性があります。
デジタコは、トラックの運行管理や安全運転の徹底に欠かせないツールです。
正確なデータの記録と適切な運用によって、運行の効率化と安全性の向上を図ることができます。
