軽トラック（軽トラ）は、日本国内で特に農業、建設業、配送業など幅広い分野で活用されている小型の貨物自動車です。
軽トラックの最大積載量は法律や車両の仕様によって決まっており、安全運転や車両の寿命を考える上で重要な要素となります。
目次
軽トラの最大積載量とは？
軽トラックの最大積載量とは、法的に許可された最大の貨物積載量のことを指します。
これは車両の性能や安全性に基づいて決められており、超過すると違反となる可能性があります。
軽トラの法定最大積載量
軽トラックの最大積載量は、日本の道路交通法および道路運送車両法によって規定されています。
基本的なルールとしては以下の通りです。
✅ 一般的な軽トラックの最大積載量
- 350kg（車両総重量2,500kg未満の軽貨物自動車）
主な該当車種
- スズキ キャリイ
- ダイハツ ハイゼットトラック
- ホンダ アクティトラック（生産終了）
- スバル サンバートラック
- 三菱 ミニキャブトラック など
注意点：
- 最大積載量350kgは、車両本体の状態（ドライバー1人乗車時）での基準です。
- 乗車定員が増えると、その分最大積載量は減少することがあります（例：2人乗りの場合、積載量が減る可能性）。
軽トラの積載量を超えた場合のリスク
❌ 法律違反
最大積載量を超過して荷物を運搬すると、道路交通法違反となり、以下のような罰則が科される可能性があります。
| 超過重量 | 罰則（行政処分） |
|---|---|
| 1割未満 | 指導警告 |
| 1割以上 | 違反点数1点、反則金1万円（普通車の場合） |
| 2割以上 | 違反点数2点、反則金1万5千円 |
| 3割以上 | 違反点数3点、罰金の可能性 |
❌ 車両の損傷
- サスペンションやタイヤへの負担増
→ 重量オーバーで走行すると、車両のサスペンションやシャーシに過剰な負担がかかり、破損しやすくなります。 - ブレーキ性能の低下
→ 車両重量が増加すると制動距離が伸び、事故のリスクが高まります。
❌ 燃費の悪化
- 重い荷物を運ぶとエンジンに負担がかかり、燃費が大幅に悪化します。
軽トラの積載量を増やす方法はある？
「軽トラの積載量を増やしたい！」と考える人も多いですが、基本的に350kgを超える積載は改造しない限り不可能です。
とはいえ、以下の方法を検討することで多少積載できる量を増やすことができます。
最大積載量が多めの軽トラを選ぶ
メーカーによっては、最大積載量を意識して設計されている車種もあります。
例えば、スズキ「スーパーキャリイ」は荷台の大きさに加えて耐荷重性が強化されています。
軽トラックのダブルタイヤ仕様を活用
一部の軽トラックには、後輪がダブルタイヤになっているものもあり、耐荷重性能が向上しています（ただし、最大積載量は法律で変わりません）。
トラック用のトレーラーを活用
350kg以上の荷物を運ぶ場合、軽トラの後ろに牽引可能なトレーラーを装着する方法があります。
トレーラーの種類によっては500kg～750kg程度の積載が可能。
軽トラの積載量に関する豆知識
- 軽トラの最大積載量はメーカーごとに多少異なる
- 例：ダイハツ「ハイゼットトラック」は一部グレードで最大積載量350kgよりやや多めに設定されている場合も。
- 貨物の固定が重要
- 荷物が荷台から落ちると道路交通法違反（積載物の転落等防止義務違反）になります。
- 必ずロープやラッシングベルトで荷物を固定しましょう。
- 雪道やぬかるみでの積載量に注意
- 路面状況が悪い場合、積載量が多いとスリップの危険が増します。
- 「車検証」を確認するのがベスト
- それぞれの車両には車検証に最大積載量が記載されています。個別の車両ごとに若干異なることもあるため、積載量を確認するときは必ず車検証をチェックしましょう。
まとめ
- 軽トラの法定最大積載量は基本的に350kg。
- 積載量を超えると法律違反、車両の故障リスク、燃費悪化につながる。
- ダブルタイヤ仕様やトレーラーを使えば積載量を増やせる。
- 積載時は荷物をしっかり固定し、安全運転を心がける。
軽トラは日本の道路事情に適した便利な車両ですが、積載ルールを守りながら運用することが重要です。
