軽トラシェル(軽トラック用のキャンピングシェル)を自作することは可能です。
DIYで製作することでコストを抑えつつ、自分好みのデザインや機能を盛り込むことができます。
しかし、設計や材料選び、強度、安全性の確保が重要です。
以下に、軽トラシェルの自作方法を詳しく解説します。
目次
軽トラシェル自作のポイント
- 目的を明確にする
→ キャンプ用か、長期滞在用か、荷台を取り外して使えるようにするかなど - 軽トラのサイズを確認
→ 軽トラの荷台サイズ(長さ、幅、高さ)に合わせて設計 - 構造と素材を決める
→ フレームの素材(木製・アルミ・鉄など)と壁材を選定 - 重量と強度のバランスを考える
→ 軽トラの最大積載量(約350kg)を超えないように
必要な材料・道具
フレームの素材
- 木材(合板、角材):加工しやすく、コストも低いが重め
- アルミフレーム:軽くて錆びにくいが、溶接や専用ジョイントが必要
- スチールフレーム:強度は高いが重く、加工が難しい
壁・屋根の素材
- 合板+FRP(繊維強化プラスチック):軽量で防水性が高い
- アルミ複合板:耐久性が高く、見た目も良いが高価
- 波板(ポリカーボネート):軽くて安価だが断熱性に難あり
その他の部品
- 断熱材(スタイロフォーム、ウレタンフォーム)
- 防水シーリング材(シリコンコーキング)
- 窓・ベンチレーター(換気のため)
- ヒンジ・ロック(ドアや開閉式パネルのため)
必要な道具
- 電動ドリル・インパクトドライバー(ネジ留め)
- ジグソー・丸ノコ(木材・金属カット用)
- ハンドソー(のこぎり)
- 測定器具(メジャー、水平器)
- 溶接機(アルミ・鉄フレームの場合)
設計・製作手順
設計をする
まずは スケッチやCADソフト を使い、シェルの設計図を作ります。
主なポイント
- 荷台に固定する方法(クランプ、ボルト固定など)
- ドアの位置・窓の配置(換気を考慮)
- シェルの高さ(道路交通法では2.5m以内に収める)
- 開閉式パネルの有無(横開き、跳ね上げ式など)
⚠ 注意点
- シェルの高さを2.5m以下にする(法律遵守)
- 荷台の最大積載量(約350kg)を超えないようにする
- 高速道路での風の影響を考慮する
フレームを組み立てる
- 設計図に基づき、フレームを組み立てる
- 木枠の場合:角材をカットしてビス固定
- アルミフレームの場合:ジョイントを使って接合
- 鉄フレームの場合:溶接作業を行う
✅ ポイント
- 荷台の四隅に固定用の補強を入れる
- 剛性を高めるために補強クロスを追加する
外装パネルを取り付ける
- 合板を使用する場合:防水塗装をしてネジ・ボルトで固定
- アルミ複合板の場合:軽量で耐久性が高いため、シリコンシーリングで固定
- ポリカーボネート波板の場合:軽量だが強度に注意
✅ ポイント
- 防水処理をしっかり行う(シリコンシーリング使用)
- 風圧に耐えられるようにネジ固定を多めにする
断熱・防水処理をする
- 壁・屋根の内側に スタイロフォームやウレタンフォーム を貼る
- 内部に 防湿シートを貼って結露対策
- 外部の隙間には コーキング材で防水処理
✅ ポイント
- 夏は暑くなるため、断熱材をしっかり入れる
- 換気用の小窓を作ると快適性が上がる
ドア・窓の取り付け
- 後部に 観音開きor跳ね上げ式ドア を設置
- 両サイドに 窓や通気口(ベンチレーター) を設ける
- 必要なら 鍵付きロックを取り付ける
✅ ポイント
- 雨水が入らないようにドアの隙間にゴムパッキンを入れる
- 換気のためにベンチレーター(屋根排気口)をつける
シェルの固定方法
固定方法①:クランプ固定
- Uボルトや金具を使い、荷台のアオリ部分に固定
- メリット:着脱が容易
- デメリット:走行時にズレる可能性あり
固定方法②:ボルト固定
- シェルの底部に穴を開け、荷台フレームにボルト留め
- メリット:しっかり固定できる
- デメリット:着脱に時間がかかる
✅ ポイント
- しっかり固定しないと高速道路走行時に危険
費用と作業時間の目安
材料・工具 | 価格(目安) |
---|---|
木材(合板・角材) | 10,000~20,000円 |
アルミフレーム | 15,000~30,000円 |
アルミ複合板 | 20,000~40,000円 |
断熱材 | 5,000~10,000円 |
ネジ・ボルト類 | 3,000~5,000円 |
窓・ドア部品 | 10,000~30,000円 |
合計 | 50,000~150,000円 |
作業時間:1週間~1ヶ月(個人のスキル次第)
まとめ
軽トラシェルは自作可能であり、コストを抑えつつ自由な設計ができます。
設計・固定方法・断熱・防水 などをしっかり考えて作ると、快適なキャンピングシェルが完成します。
もし実際に作る場合、設計図やフレーム選びをしっかり検討するのが成功のカギです。