トラックはその用途や運送する貨物量に応じて、小型・中型・大型の3種類に分けられ、それぞれ異なる特徴と用途があります。
以下に小型・中型・大型トラックの違いについて詳しく解説します。
目次
小型トラック
特徴
- 積載量: 主に2トン以下の積載量が多いです。一般的に最大積載量は1〜2トン前後です。
- 車両総重量: 7.5トン未満。
- 車体サイズ: 全長は5m以下、幅は2m以下のことが多いです。道路幅が狭い場所や、都市部での運転にも適しています。
- 免許: 普通自動車免許で運転できることが多く、取得しやすいことが特徴です。
- 運転のしやすさ: 軽量で取り回しが良く、運転がしやすいといった利点があります。初めてトラックを運転する人にも扱いやすいです。
用途
- 日常の配送や軽貨物の運搬に利用されることが多く、特に市街地での宅配便や引越し、食品などの短距離輸送に適しています。
- 小売店や飲食店の仕入れ、一般家庭向けの配達サービスなど、細やかな配送が求められるシーンに適しています。
中型トラック
特徴
- 積載量: 主に4トン以下の積載量が多く、2〜4トン前後が標準的です。
- 車両総重量: 7.5トン以上11トン未満。
- 車体サイズ: 小型トラックよりもやや大きく、全長は6〜8m程度、幅は2.5m前後。
- 免許: 準中型免許または中型免許が必要です。2007年の法改正以降、中型トラックの運転には免許の種類が細かく分かれるようになりました。
- 運転のしやすさ: 小型よりはやや難しいものの、広い道路や運転スキルがある程度ある方であれば扱いやすい大きさです。
用途
- 商業用として中距離輸送や、一般的な企業間での物流に適しています。たとえば、倉庫から店舗への搬入、食品や日用品の配送など。
- 引越し業者などでも使われることが多く、家庭用の家具や家電をまとめて運ぶ際にも役立ちます。
- 荷物の種類や容量が小型トラックでは不足する場合や、より長距離を走行する必要がある場合に利用されます。
大型トラック
特徴
- 積載量: 10トン前後の積載量が多く、10トン以上になるものもあります。
- 車両総重量: 11トン以上。
- 車体サイズ: 大型で全長は8m以上、幅も2.5mを超えることが一般的です。高さも高く、荷台の容積が大きいため、大量の荷物を一度に運べます。
- 免許: 大型免許が必要で、一般の運転手が取得するには一定の経験と訓練が求められます。
- 運転のしにくさ: 車両が大きいため、特に狭い道や市街地での運転は難しく、広い道路や高速道路での走行が主になります。駐車や荷物の積み下ろしも小型・中型に比べて手間がかかります。
用途
- 長距離輸送や大量の荷物を一度に運ぶ必要がある業務に適しています。たとえば、物流倉庫から各地の配送センターまでの大規模な輸送や、工業製品や建設資材の運搬。
- 大型トラックは、港から倉庫や工場への原材料運搬、大規模な引越し業務など、一般的に長距離かつ大量輸送に利用されます。
- 物流会社や建設業界での使用が多く、冷凍食品などの保冷車や、大型トレーラーを牽引するタイプのトラックも含まれます。
小型・中型・大型トラックのまとめ
| 分類 | 車両総重量 | 最大積載量 | 免許 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 小型トラック | 7.5トン未満 | 1〜2トン前後 | 普通免許 | 市街地での配送、短距離輸送 |
| 中型トラック | 7.5〜11トン未満 | 2〜4トン前後 | 準中型・中型免許 | 中距離輸送、引越し、企業間の物流 |
| 大型トラック | 11トン以上 | 10トン前後 | 大型免許 | 長距離輸送、大量輸送、工業製品の輸送 |
適切なトラック選びのポイント
運搬したい荷物の量や輸送距離、通行する道路の広さによって適切なトラックの選択が変わります。
市街地での小口配送には小型トラックが適し、大量輸送や長距離運送には大型トラックが適しています。
