キッチンカー(フードトラック)を始めるには、以下のようなステップが必要になります。
それぞれ詳しく解説します。
目次
コンセプトを決める
キッチンカーを成功させるには、明確なコンセプトが不可欠です。
メニューの決定
- どんな料理を提供するか?
 - ターゲット層は誰か?
 - 競合との差別化はどうするか?
 
例えば
- 手軽なファストフード系(ハンバーガー、タコス、サンドイッチ)
 - 健康志向メニュー(サラダボウル、ポキ丼、スムージー)
 - エスニック料理(韓国料理、タイ料理、メキシコ料理)
 - 和食系(おにぎり、唐揚げ、だし茶漬け)
 
コンセプトの明確化
- ブランド名やロゴを作成
 - キッチンカーのデザイン(色や看板、メニュー表)
 - 価格設定(市場調査を行い、競争力のある価格に設定)
 
資金調達と予算計画
初期費用
キッチンカーの開業には、以下のような初期費用がかかります。
| 費用項目 | 目安金額(円) | 
|---|---|
| キッチンカー本体(新車) | 300万〜600万 | 
| キッチンカー本体(中古) | 100万〜400万 | 
| 内装・設備費用 | 50万〜200万 | 
| 食材・仕入れ費用(初回) | 5万〜30万 | 
| 許可・申請費用 | 3万〜10万 | 
| 広告・マーケティング費用 | 5万〜30万 | 
| その他(燃料費、駐車場代など) | 5万〜10万 | 
資金調達の方法
- 自己資金
 - 融資(日本政策金融公庫、小規模事業者持続化補助金)
 - クラウドファンディング
 - 助成金や補助金
 
キッチンカーの準備
車両の購入
- 中古 or 新車
 - 軽トラックタイプ or 大型トラックタイプ
 - 調理設備の確認(シンク、冷蔵庫、換気扇、発電機など)
 - 保健所の基準を満たす仕様にする
 
内装・設備
- メニューに必要な調理機材を設置
 - 省スペースでも動きやすいレイアウトにする
 - 衛生管理しやすい環境にする
 
許可・届出の取得
キッチンカー営業には、各種許可が必要です。
保健所の営業許可
- 必要な設備
- シンク(2槽 or 3槽)
 - 給水タンク(40L以上)
 - 排水タンク(給水タンクの1.2倍以上)
 - 換気扇
 - 食材保管用の冷蔵庫
 
 - 申請手続き
- 営業許可申請(手数料:1万〜2万円)
 - 保健所の立ち入り検査
 - 許可証の発行(通常1〜2週間)
 
 
移動販売に関する許可
- 道路使用許可(警察署)
→ 公道で営業する場合に必要 - 出店場所の契約
→ 私有地での営業は地主と契約が必要 
その他の許可
- 食品衛生責任者の資格取得
 - 火器使用の場合は消防署への届け出
 - 事業登録(個人事業主 or 法人設立)
 
出店場所の確保
出店できる場所の種類
- イベントやフェス(マルシェ、フードフェス)
 - オフィス街(ランチ需要)
 - 公園・観光地
 - 商業施設やスーパーの敷地内
 - 大学キャンパスや病院
 
出店許可の取得
- 施設や土地の管理者に相談
 - 使用料や条件を確認
 - 収益シェアが必要な場合もあり
 
運営開始・マーケティング
SNS・Webを活用
- Instagram / TikTok(料理写真・動画を投稿)
 - X(旧Twitter)(出店情報をリアルタイム発信)
 - Googleマップへの登録
 - LINE公式アカウントでリピーター獲得
 
効果的な集客施策
- 初回限定割引・無料試食
 - ポイントカードの導入
 - 近隣のオフィスにチラシ配布
 - Uber Eatsや出前館と提携
 
収益の管理
売上・コスト管理
- 1日の売上目標を決める
 - 食材ロスを最小限に抑える
 - 仕入れ業者と交渉してコスト削減
 
収益モデル
- ランチタイム営業 + 夜のイベント出店
 - 固定契約で企業の社員食堂として営業
 - SNSを活用した事前予約販売
 
継続的な改善
- 売れ筋メニューを増やす
 - 季節ごとのメニュー開発
 - 他のキッチンカーとコラボ
 - 店舗出店の可能性も検討
 
まとめ
- コンセプトを決める(メニュー・ターゲット)
 - 資金調達(自己資金・融資・補助金)
 - 車両と設備を準備
 - 営業許可を取得
 - 出店場所を確保
 - SNSや広告で集客
 - 売上管理と改善
 
キッチンカーは初期投資が抑えられ、低コストで始められる飲食ビジネスですが、成功には 戦略的な計画 が欠かせません。
特に 出店場所の確保とマーケティング が重要なカギとなります。
開業準備を進めながら、SNSやイベントを活用して少しずつファンを増やしていくのがおすすめです。










