キッチンカー(移動販売車)の一般的なサイズについて詳しく解説します。
サイズは、提供する商品や設備の種類、営業スタイル、法律・規制などによって異なりますが、以下のような分類が一般的です。
目次
キッチンカーの主なサイズ分類
軽自動車タイプ(小型)
- 車両サイズ:
- 全長:約3.4m
- 全幅:約1.48m
- 全高:約2.0m(改造後)
- メリット:
- 小回りが利き、狭い場所でも営業しやすい。
- 維持費が安い(軽自動車税、自動車重量税が安い)。
- 初期コストが比較的低め(100万円~300万円程度)。
- 一般的な普通免許で運転可能。
- デメリット:
- 車内スペースが狭く、大型機材を積みにくい。
- 収納や調理スペースに制限があるため、提供できるメニューが限られる。
- 向いている業態:
- クレープ、コーヒー、カフェ系、焼き菓子、タピオカなど軽食向き。
1.5トン・2トントラックタイプ(中型)
- 車両サイズ:
- 全長:約4.5m~5.5m
- 全幅:約1.7m~2.0m
- 全高:約2.5m~3.0m
- メリット:
- 軽自動車よりも広い作業スペースを確保できる。
- 調理機材を増やすことが可能で、多彩なメニューに対応できる。
- 収納スペースも多く、食材のストックも比較的楽。
- 一部の車両は普通免許(AT限定可)で運転可能。
- デメリット:
- 軽自動車タイプに比べて維持費や燃費が高め。
- 駐車場所や営業場所の確保がやや難しくなる。
- 向いている業態:
- ハンバーガー、ホットドッグ、たこ焼き、カレー、ラーメン、唐揚げなど、しっかりした食事を提供する業態向き。
3トン・4トントラックタイプ(大型)
- 車両サイズ:
- 全長:約6.0m~7.0m
- 全幅:約2.0m~2.5m
- 全高:約3.0m以上
- メリット:
- 調理スペースが広く、大型調理機器の導入が可能。
- 人数を増やしてオペレーションができるので、回転率を向上させやすい。
- キッチンのレイアウトを自由に設計できる。
- デメリット:
- 中型・大型免許が必要な場合が多い。
- 駐車・営業場所の確保が難しく、出店のハードルが高い。
- 維持費(車検、燃料費、税金)が高額。
- 向いている業態:
- 本格的なレストラン型キッチンカー、イベント出店、大量販売が必要な業態向き。
キッチンカーのサイズと業態の関係
キッチンカーのサイズを選ぶ際には、提供するメニューや営業スタイルを考慮する必要があります。
車両サイズ | 想定される業態 | 調理のしやすさ | 移動のしやすさ | コスト |
---|---|---|---|---|
軽自動車 (小型) | クレープ、カフェ、ドリンク類 | △ 狭い | ◎ 小回りが利く | ◎ 安い |
1.5~2トントラック (中型) | ハンバーガー、たこ焼き、ラーメン | ○ 標準的 | ○ 比較的動きやすい | ○ 中程度 |
3~4トントラック (大型) | 本格レストラン系、イベント向け | ◎ 十分なスペース | △ 制限あり | △ 高い |
キッチンカーのサイズ選びのポイント
出店場所の規模・制約
- 軽自動車タイプ:狭い駐車場や商業施設の一角でも営業可能。
- 中型タイプ:一般的な駐車スペースに停められるが、都市部では場所確保が課題になることも。
- 大型タイプ:イベント会場向け。個人での通常営業には向かない。
取り扱う食品
- ドリンク類や軽食のみ → 軽自動車タイプで十分。
- フライヤーやグリルが必要 → 中型~大型が適している。
- 本格的な調理(ラーメン、焼肉など) → 大型車両が望ましい。
初期コスト・ランニングコスト
- 軽自動車タイプ:安く抑えられる(100万~300万円程度)。
- 中型タイプ:標準的(300万~800万円程度)。
- 大型タイプ:高額になる(800万~2000万円以上)。
まとめ
- 軽自動車タイプ(小型):手軽に始めたい方向け。ドリンクや軽食向き。
- 1.5~2トントラック(中型):バランスが良く、多くの飲食業態に適応可能。
- 3~4トントラック(大型):本格的な料理を提供したい、イベント出店をメインに考えている方向け。
どのサイズを選ぶかは、営業する場所、メニュー、予算によって変わるため、しっかり計画を立てることが重要です。