キッチンカーにかかる費用について

2025年1月30日

キッチンカー（フードトラック）の開業には、初期費用と運営費用がかかります。

以下では、それぞれの費用について詳しく解説します。

初期費用（開業費用）

キッチンカーの開業には、車両の購入や設備投資、営業許可の取得などの費用が必要です。

以下に主な費用の項目を紹介します。

キッチンカー（車両）購入費

キッチンカーは、新車・中古車・レンタルの選択肢があり、費用が大きく異なります。

新車を購入：300万～800万円（改装済みの専用車両）
中古車を購入：100万～500万円（設備が整っているものは高額）
レンタル：1カ月10万～20万円（短期間の営業向け）

車両の改装・設備工事

キッチンカーとして営業するためには、調理機器や換気設備などの改装が必要になります。

改装費用：50万～300万円
- 換気扇や給排水設備
- 電源（発電機やバッテリー）
- 作業台、冷蔵庫、シンク
- ガスコンロやフライヤーなどの調理機器

営業許可取得費

キッチンカーを営業するには、各自治体の営業許可が必要です。

許可の種類や地域によって異なりますが、主に以下の費用が発生します。

食品営業許可（保健所）：1万～3万円
営業場所の利用許可：場所ごとに異なる（数千円～数万円）
車両検査・車両登録費：1万～10万円（改装後の車両確認）

備品や消耗品の準備

調理器具（鍋、フライパン、包丁など）：5万～20万円
容器・カトラリー（紙皿、フォークなど）：2万～10万円
食材の仕入れ費：3万～10万円（開業時の仕入れ）

保険・税金

キッチンカーの運営には、事故や火災に備えた保険加入が必要です。

自動車保険（任意保険）：5万～20万円/年
PL保険（生産物賠償責任保険）：1万～3万円/年
自動車税：1万～5万円/年（車種による）

集客・広告費

SNS広告・チラシ：1万～10万円
メニュー看板・のぼり：1万～5万円
Webサイト制作（必要な場合）：無料～30万円

その他の費用

発電機（屋外イベントで使用）：5万～20万円
ガスボンベ・燃料費（LPガス）：2万～5万円

【合計】

項目	費用の目安
車両購入	100万～800万円
改装・設備	50万～300万円
営業許可	1万～10万円
調理器具・備品	10万～50万円
保険・税金	5万～20万円
集客・広告	1万～30万円
その他	5万～20万円
合計	200万～1,000万円

運営費用（ランニングコスト）

キッチンカーは固定店舗と比べてコストが抑えられるものの、定期的な支出があります。

営業場所の利用料

イベント出店料：1日3,000円～3万円（イベント規模による）
月極駐車場：1万円～5万円（保管場所）
商業施設のテナント料：月5万～30万円（駅前・大型施設など）

食材費

メニューによりますが、売上の約30～50%が食材費となるのが一般的です。

1日5万円の売上なら1.5万～2.5万円の仕入れが必要

燃料・光熱費

ガソリン代：1カ月1万～3万円（営業エリアによる）
ガス（LPガス）：1カ月5,000円～1万円
発電機の燃料（ガソリン・軽油）：1日1,000円～3,000円（使用状況による）

販促費

SNS広告やリピーター向けの施策に月1万～5万円

人件費（雇う場合）

アルバイト1人あたり時給1,000円～1,500円
1日5時間×20日なら月10万～15万円

車両維持費

車検費用：10万～20万円/2年ごと
修理・メンテナンス：年5万～10万円

【合計】

項目	費用の目安（月額）
営業場所利用料	3万～30万円
食材費	売上の30～50%
燃料・光熱費	2万～5万円
販促費	1万～5万円
人件費	10万～15万円
車両維持費	5万～10万円
合計	月20万～100万円以上

キッチンカーの費用を抑える方法

初期費用を節約する方法

中古のキッチンカーを購入（100万～300万円）
最小限の改装でスタート（必要な設備のみ）
レンタルキッチンカーを利用（1カ月10万円～）

運営コストを抑える方法

無料or低コストの営業場所を探す
- 自治体のフードトラックスペースを活用
- 駐車場を安く契約する
食材の仕入れを工夫
- まとめ買いで割引を利用
- 地元の市場や業務用スーパーを活用
SNS集客を活用
- Instagram、X（旧Twitter）、TikTokで広告費をかけずに集客

キッチンカーの収益シミュレーション

売上	1日5万円（50食×1,000円）
売上（20日営業）	100万円
食材費（40%）	▲40万円
出店料・駐車場	▲10万円
燃料・光熱費	▲5万円
人件費	▲15万円
その他（広告・維持費）	▲5万円
利益	25万円