キッチンカー(フードトラック)の初期費用は、事業を始める規模や内容、車両のタイプ、提供する食品の種類、設備の選定によって大きく異なります。
以下は一般的な初期費用の内訳と相場について詳しく解説します。
目次
車両本体の購入費用
キッチンカーの核となる部分です。中古車を改装する場合と、新車を購入する場合で費用が異なります。
- 中古車両の購入費用:100万円~300万円
一般的には中古車を改装して使用することが多く、費用を抑えられます。 - 新車両の購入費用:300万円~600万円
新車をベースにすると、より高額になりますが、トラブルが少なく長期間使用できる点が魅力です。
キッチン設備の導入費用
提供する食品の種類によって、必要な設備が変わります。
- ガスコンロやグリル:10万円~30万円
焼き物や調理に使用します。 - 冷蔵・冷凍庫:10万円~50万円
食材の保存に必須です。提供するメニューの量や種類に応じてサイズが異なります。 - シンクや給排水設備:10万円~20万円
衛生管理のために必要です。 - 換気扇や排気設備:5万円~15万円
調理時の煙や匂いを外に排出します。 - 調理台や収納:5万円~20万円
限られたスペースを効率的に使うためのカスタマイズが必要です。
設備全体で50万円~150万円が目安になります。
外装・内装の改装費用
車両をキッチンカー仕様に改装する費用です。
- 外装デザインとラッピング:10万円~50万円
見た目は集客に大きく影響するため、デザイン性の高いラッピングが求められます。 - 内装カスタマイズ:20万円~100万円
調理に最適化されたレイアウトに改装します。
全体で30万円~150万円が一般的です。
許可・免許取得費用
キッチンカー運営には、いくつかの許可や免許が必要です。
- 食品営業許可:2万円~3万円
保健所で取得する必要があります。 - 車両検査費用:5万円~10万円
保健所の基準に合った車両検査が求められます。 - 営業場所の確保費用(駐車代など):月1万円~5万円
地域やイベントで必要になる場合があります。
仕入れ・消耗品費用
開業時に必要な初期の材料費や備品の購入費用です。
- 食材費:10万円~30万円
初回仕入れ分。 - 消耗品費(容器、カトラリー、ナプキンなど):5万円~10万円
広告・マーケティング費用
開業時の集客や宣伝に必要な費用です。
- SNS運用や広告費:1万円~5万円
InstagramやFacebook、Google広告などに活用します。 - パンフレット・看板製作:5万円~10万円
イベントや営業場所で使用します。
初期費用の総額
これらをすべて合計すると、約200万円~800万円が相場となります。
コストを抑えたい場合は、中古車や中古設備を活用するのがおすすめです。
一方で、長期的な運営を考えるなら新車や高品質な設備を選ぶ方がメンテナンスコストを抑えられる可能性があります。
コスト削減のポイント
- 補助金や助成金の活用:自治体や国の補助金制度を活用すると、初期費用を抑えられる場合があります。
- 中古設備の活用:リサイクルショップや業務用厨房機器販売店を探すと良いでしょう。
- DIYの導入:改装作業の一部を自分で行うと、費用を抑えられます。
事業計画を具体化する際には、上記の項目を精査し、自分のニーズに合った予算設定を行うことが大切です。
また、事業を長期的に成功させるために、開業後の運営資金も確保しておくことを忘れないようにしましょう。