カーラッピングを施した車が車検を通るかどうかは、ラッピングの内容や施工方法が保安基準に適合しているかに大きく依存します。
以下に詳細を説明します。
目次
車検に通るカーラッピングの条件
- 色の変更が届け出済みであること(必要な場合)
- カーラッピングによって車の色を大きく変更した場合(車両全体の面積の70%以上を占める場合)、変更後15日以内に管轄の運輸支局に「車両の変更登録」を行う必要があります。
- 必要書類:
- 車検証
- 車両変更届出書
- 変更後の写真
- 手数料納付書
- 反射性や光り方に関する規制
- 反射材や鏡面フィルム(メッキ仕上げなど)は、反射による他車への影響が懸念されるため、場合によっては車検を通らないことがあります。
- 夜間の視認性に影響を与えるようなものは違反とみなされる可能性が高いです。
- 安全性に関する規定
- 視界を妨げるラッピングは禁止です。例えば、フロントガラスや運転席・助手席側のガラスに不透明なフィルムを貼ることはNGです。
- ライト(ヘッドライト、テールランプ)部分にフィルムを貼る場合も、光量が減少する、または色味が変化する場合は車検に通らない可能性があります。
- ナンバープレートや識別性
- ナンバープレートを隠す、または読み取りづらくするようなラッピングは厳禁です。特に、ナンバー周りの装飾や光沢が原因で判別が難しい場合、違法となる可能性があります。
- 整備不良にならない施工
- ラッピングが剥がれかけて風圧でめくれる状態になっていると、整備不良と判断される場合があります。
- 施工は確実に行い、剥がれやすい場所(エッジや複雑な形状部分)も注意する必要があります。
車検が通らないケースの例
- 車両全体を鏡面仕上げにした場合(メッキラッピング)。
- ヘッドライトやテールランプを黒くスモーク加工して光量が不足する場合。
- フロントガラスや前方視界に影響する場所に濃いフィルムを貼る場合。
- 法定速度標識や車両の識別が困難になるラッピングを施した場合。
カーラッピングを施工する際の注意点
- 施工前の確認
- 信頼できる施工業者に相談し、「車検適合」を明確に確認しておくことが重要です。
- 施工後の検査
- 自家用車をラッピング後に運輸支局に持ち込み、事前に適合性を確認してもらうと安心です。
- 取り外しのしやすさ
- 万が一、車検に通らない場合に備えて、簡単に剥がせるラッピングフィルムを選ぶことを検討してください。
まとめ
カーラッピングを施した車が車検に通るかどうかは、ラッピングの色、施工方法、貼る位置、素材の選択が保安基準に適合しているかどうかにかかっています。
安全性や識別性を損なわないラッピングであれば、車検を通ることが可能です。
事前に業者と十分に相談し、必要に応じて運輸支局に確認を取ることで、トラブルを未然に防ぐことができます。