車のプロテクションフィルム(PPF: Paint Protection Film)は、塗装を保護し、飛び石や傷、汚れから車体を守る優れたアイテムですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。
本記事では、プロテクションフィルムのデメリットについて詳しく解説します。
目次
費用が高額
プロテクションフィルムの最大のデメリットはコストの高さです。
- 施工費用: 全面施工の場合、数十万円かかることが一般的です。部分施工でも5万円~10万円程度かかることが多く、手軽に導入できるものではありません。
- フィルムの種類による価格差: 高品質なフィルム(例:XPEL、STEALTH、SUNTEKなど)は特に高価で、安価な製品と比較して2倍以上の価格差があることも。
施工の難易度が高い
- プロテクションフィルムは 専門技術が必要なため、自分で施工するのは難しく、プロに依頼する必要があります。
- 施工が不適切だと、気泡やシワができたり、剥がれやすくなったりするリスクがある。
- 施工業者によって仕上がりが異なるため、信頼できるショップ選びが重要。
メンテナンスが必要
プロテクションフィルムを貼った後も、メンテナンスを怠ると劣化しやすくなります。
- 黄ばみや変色: 紫外線や汚れの影響でフィルムが黄ばんだり、変色することがある。
- ウォータースポット: フィルム表面に水滴が残るとシミになりやすい。
- 専用の洗車方法が必要: 高圧洗浄機を近づけすぎると剥がれる可能性があるため、優しく洗う必要がある。
経年劣化・劣化時の問題
フィルムの劣化
- 高品質なフィルムでも2~3年ほどで劣化し始める。
- 安価なフィルムは早期に黄ばみや剥がれが発生することがある。
剥がす際のリスク
- 塗装ごと剥がれる可能性: 純正塗装であれば比較的安全だが、再塗装車の場合は塗装ごと剥がれるリスクがある。
- 糊残り: 長期間使用したフィルムを剥がす際に、糊が残ってしまい除去が大変になることがある。
施工できない場所がある
- ゴムや未塗装樹脂部分にはフィルムが貼れない場合がある。
- 曲面が強い部分や、エッジ部分はフィルムが浮きやすく剥がれやすい。
- ドアノブの内側などは施工できないことが多い。
完全に傷を防げるわけではない
- 飛び石や軽微な傷には強いが、強い衝撃を受けた場合は貫通して塗装が傷つくことがある。
- 例えば、鋭利なもので引っ掻かれると、フィルムだけでなく塗装まで損傷する可能性がある。
外観が変わることがある
- 光沢が変わる: 透明フィルムでも若干の光沢の変化が生じる。
- マットフィルムの場合: 施工すると光沢が消えてしまい、車の外観が変わる。
- 境目が見えることがある: フィルムの端の部分が目立ち、気になることも。
保険適用外の可能性
- 事故や自然災害でフィルムが損傷しても、多くの保険会社ではプロテクションフィルム自体の修理費用は補償されない。
- フィルムの張り替えには高額な費用がかかるため、コスト負担が大きくなることがある。
まとめ:プロテクションフィルムは「費用対効果」を考えるべき
プロテクションフィルムは、車の塗装を守る優れたアイテム ですが、デメリットも少なくありません。
- 高額な費用
- 施工やメンテナンスの難しさ
- 劣化や剥がし時のリスク
特に、新車を長期間キレイに保ちたい人や、高級車・スポーツカーに乗っている人には適しているものの、すべての人に必要とは限りません。
プロテクションフィルムを検討する際は、車の用途や維持コストを考慮して慎重に選ぶことが重要です。